行政書士のための測量研修(大阪府行政書士会主催)

こんにちは。行政書士の野口です。

今回は、10月1日(金)に参加させていただいた『行政書士のための測量研修』について書きたいと思います。普段、あまり私自身のことを書いていませんが、今回は行政書士会について少しでも知っていただきたいと思い参加させていただいた研修会について書かせていただきます。

まずは『行政書士会』についてです。

一般的な測量で使う機械『トータルステーション』。

行政書士会とは

行政書士のマスコット、ユキマサくん。名前の由来はおそらく『行(ユキ)政(マサ)』から?

まずはじめに行政書士になる場合、事業所のある各都道府県の行政書士会に所属しなければなりません。これは弁護士や他の士業なども同じで強制的に加入しなければなりません。そのため、私自身は大阪で開業していますので『大阪府行政書士会』に所属しています。

『大阪府行政書士会』は全国でも二番目に大きな会で、2021年8月31日現在で会員数3,580人(法人含む)にのぼります。そのため、研修会や研究会なども多数あり、活発に行われています。

研修会は、義務研修となっている行政書士倫理をはじめ、各業務の実務についての研修が行われており、例えば、入管業務に関する研修や風俗営業許可等の研修、そのほか任意後見契約の研修など行政書士の業務範囲の広さがわかるさまざまな種類の研修が行われています。

また行政書士による研究会もあり、私自身が所属している『土地開発測量研究会』をはじめ『建設産廃研究会』、『運輸交通研究会』、『保険諷詠研究会』、『法人研究会』、『法務研究会』、『国際研究会』、『知的財産研究会』があり、それぞれ専門分野について日々研鑽されています。

しかし最近まではコロナの影響で各種研修会は中止が相次いでいましたが、10月に入りやっと今回!測量研修が開催されるに至りました。本当にありがたいです。


測量研修について

簡単そうで意外と難しい。でも、慣れれば楽しい。

今回参加させていただいた測量研修は大阪府行政書士会主催の研修会で、さまざまな許認可等の申請の際に必要となる添付書類の一つ、図面を作成するための測量研修です。測量というと上記の写真のようなイメージのもので、路上で見かける方も多いと思います。主に測量を業としているのは『測量士』や『測量士補』、『土地家屋調査士』などですが、行政へ提出する書類、例えば農地転用許可申請などに添付する図面は行政書士でも作成することができるため、今回参加させていただきました。

研修は今回二日間あり、一日目は野外で実際に測量をする作業の研修、二日目は測量したデータをもとにGioLineやCADを使用し実際に図面を作成する作業の研修を行います。

今回は一日目でしたので、大阪府行政書士会から徒歩圏内の大阪城で測量作業を行いました。

測量で一般的に使用される『トータルステーション』という機材を使用し、”建物周辺の土地を調べてほしいという依頼者がいた”と仮定して研修を行い、図面のスケッチ・設置方法・測量方法などを教わりました。測量は少しでもずれてしまうと数字が大きく変わってきますので、その機械を設置する位置(基準点)や水平方向、傾斜などを正確にしなければならず、初めての経験で、この日は台風が接近していたこともあり風が強く、はれ物に触れるような感覚で設置しました。

測量する際は『トータルステーション』から測量したい地点に反射板を設置し『トータルステーション』からレーザーを照射し、反射により計測します。この作業も慣れるまではうまく反射板に照準を合わせることができませんでしたが、慣れてくるとカンがさえ、楽しく作業が出来ました。意外と私自身にはあっている作業かもしれません。

そしてこの日はおよそ40点ほど測量し終了しました。作業の合間合間で諸先輩方の測量に関する業務のお話が聞け、再生エネルギーの太陽光発電パネルの農地転用の案件など、その業務の大変さややりがいを聞くことができたのも測量研修に来た甲斐があったと思います。


次回参加と今後の目標

今年は、官民境界明示の測量図面作成を目指しています。

次回、測量研修の二日目は10月7日(木)で、屋内で GioLineやCADを使用し実際に図面を作成する作業 に入ります。

この測量研修を終えた後、今度は『官民境界明示申請の測量図面作成資格取得講習会』という研修に参加する予定です。

これは土地の売買などの際に官民境界明示が必要となる場合(例えば、所有地が接している公道(国道・県道・市道等)や用水路などの境界を明示申請するための図面作成が必要となる場合)、その図面作成ができる資格を取得するための講習会に参加します。

本来行政書士は 官民境界明示申 請の測量図面作成 は出来ないそうなのですが、大阪府では諸先輩方の努力により、この講習会を受け修了試験を合格した行政書士は証明書を付けることにより受け付けてもらえるということなのです。本当にありがたいです。

また、来年には測量士補、土地家屋調査士の資格試験も検討していますので、その勉強にもなると考えているため『今回の測量研修』、 『官民境界明示申請の測量図面作成資格取得講習会』 は非常に有意義であり、次に繋がる経験でもあると考えています。


最後に

実は、一般的に図面を書く人が反射板を持つそうです。

今回は以上となります。

最初は行政書士会について知ってもらおうと書いていましたが、気が付けば私自身の話になってしまいました。

ただ行政書士は業務の範囲が非常に広域に渡るため、どのような業務を専門にするかが悩みどころです。私自身は、農地・森林に絞って今後も業務を行っていきますので、どうぞよろしくお願い致します。

ありがとうございました。