農業の事業承継(M&A)が不可欠な理由

この度は、野口真守行政書士事務所のHPをご覧いただき、誠にありがとうございます。当事務所は、大阪市内では珍しい農地・森林分野を専門とする行政書士事務所です。拠点は大阪市内にございますが、全国各地の農地・森林等のご相談、調査、各種手続に対応しております。また、令和8年より、これまで培ってまいりました知識・経験・ネットワークを活かし、農業分野における事業承継(M&A)事業を開始いたしました。
〇個人農家で後継者を確保できているのは、全体の約1/4程度

農林水産省の「2020年農林業センサス」によると、
「5年以内に農業を引き継ぐ後継者を確保している経営体数」は、262,278経営体にとどまり、全体の24.4%にすぎません。一方では、「後継者を確保していない経営体数」は、764,367経営体にのぼり、全体の71.1%を占めており、農業における後継者不足は極めて深刻な状況といえます。
更に、「5年以内に農業を引き継ぐ後継者を確保している経営体数」の内訳をみると、その95%が親族による承継であって、依然として親族内小計が中心であるのが実情です。
即ち、親族に農業従事者がいない場合、後継者の確保が困難であるという構造が続いており、今後、持続可能な農業を続けるためには大きな課題となっています。
このような状況から、持続可能な農業を進めるには、これまでの親族内承継に加え、第三者への事業(M&A)を活用した新たな選択肢の重要性が高まっているといえます。
農業の事業承継(M&A)は、難しい?

○法人による事業承継(M&A)では、「株式譲渡」が一般的。
事業承継(M&A)における一般的な承継方法の一つが、会社の株式を譲渡する「株式譲渡」です。なぜなら「株式譲渡」は、経営権を円滑に移転できるだけでなく、既存の契約関係や資産(負債も含む)包括的に引き継ぐことが可能で、比較的にスムーズに承継することができます。そのため、多くの企業において一般的に用いられています。
○なぜ、個人農家の農業事業承継が難しい(少ない)のか?。
一方で、農業分野においては、経営主体の97%が個人事業主であるため、法人のように株式を有していない場合が大半です。そのため、個人農家では「株式譲渡」による承継ができず、農業における事業承継(M&A)が進みにくい要因の一つとなっています。
さらには、農業特有の事情として、いくつかの課題があります。
まず、個人農家の場合「相続財産」と「農業資産」の仕分けが必要です。例えば、農家住宅や農地、預貯金などが「相続財産」または「農業資産」のどちらに該当するのかを個別的に検討する必要があり、仕分けができないと承継手続きが複雑になります。
また、「農業資産」の評価も大きな課題です。農地や農業機械・資材などの有形資産は比較的評価しやすい一方で、屋号や取引先・栽培方法などの無形財産については、適切な価値評価が難しいのが実情です。
さらに、従業員を雇用している場合には、雇用関係の引継ぎなどの人的な整理を行う必要があります。
これらの課題から、農業の事業承継(M&A)は、他の産業と比較すると複雑であり、慎重な検討が求められます。
当事務所の農業事業承継の特徴

〇これまで培ってきた農業に関する知識と経験を活かした支援
上記のとおり、農業の事業承継(M&A)は、他の産業に比べて複雑な手続きが求められます。
当事務所では、これまで培ってきた知識・経験・ネットワークを活かし、相続財産と農業資産の仕分けから、農業資産の適切な評価、承継人の選定・調整及び各種手続まで、一貫した支援を行い、円滑な事業承継(M&A)の実現をサポートいたします。
①相続財産と農業資産の仕分け
まず、農業における事業承継(M&A)では、まず「相続財産」と「農業資産」の仕分けが必要です。事前に仕分けを行うことで、「農業資産」の適切な評価が可能になるだけでなく、相続人ごとの「相続財産」の明確化や相続税の概算把握にも繋がります。
なお、仕分けについて「相続財産」と「農業資産」一例は、以下のとおりです。
相続財産
預貯金、株式、保険、自家用車、農家住宅、墓地、その他の土地 など。
農業資産
屋号、商標、農地、農業機械、農業施設、農業資材、栽培方法、取引先、水路、農道、ため池、団体加入、従業委員、経営権、運転資金 など。
②農業資産の適切な評価
仕分けした「農業資産」は、さらに以下の3つに区分して評価を行います。
- 有形資産 : 農地等の不動産、農業機械、農業資材、運転資金
- 知的資産 : 栽培方法、取引先、屋号、商標、団体加入
- 人的資産 : 従業委員 経営ノウハウ ほか
特に知的資産や人的資産は評価が難しい領域であるため、個別の状況に応じて適切に判断いたします。
また、評価とあわせて農地法等の許認可についても確認・調査を行います。
③承継人の選定・調整及び各種手続
農業資産の評価と並行して、承継人の選定・調整を行います。並行して行うのは、適切な評価ができても承継人を確保できていなければ事業承継は成立しないためです。
当事務所の特徴として、承継人の選定・調整は、親族に限らず近隣農家、新規就農者、都市農家による2拠点農業など、農業資産の特性に応じたマッチングを行います。
また、承継人決定後は、農地法等の許認可手続きに加え、融資支援や補助金申請、認定農業者の取得支援まで、実務面をトータルでサポートいたします。
農業の事業承継(M&A)に関するご相談はこちらまで

以上が、「農業の事業承継(M&A)」のご紹介です。
当事務所では、これまで農地・森林に関するご相談や各種手続き、関係者間の調整を数多く行ってまいりました。個人農家の方をはじめ、農地の相続人や農業関係者の皆様と接する中で、農業現場での課題を実感し、「農業の事業承継(M&A)」支援に取り組んでおります。
持続可能な農業の実現に向け、微力ながら農業産業のお役に立てれば幸いです。
ご相談は、個人農家の方に限らず、農業法人や地域の農業団体からの広域なご相談にも対応しております。
これまでの「行政区域」から「経済区域」への範囲拡大と「非基盤産業」から「基盤産業」への改革、そして、産業としての「農業」の発展へ。
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